トランジスタ

FET

汎用IC

高周波IC

デジタルIC

ダイオード

コンデンサ

コイル

その他の部品

水晶

Quick Silver

MDD

Macpro

御注文方法

YAMAHA F50-112ギターアンプの修理
F50-112とF100-112の違い修理オーバーオールオーバードライブ回路の改造プリアンプ部の回路Reverb部の回路

F50-112修理その2
音が出ないF50-112が持ち込まれてきました。
電源のヒューズが飛んでおりましたので、調べたところPAのトランジスタが飛んでおりました。
PAのトランジスタが飛びますと、前段も巻き添えで壊れることがありますが、今回は大丈夫でした。
サンケンの生産中止品で、探すのに苦労しました。


F50-112修理その1
全く音が出ないジャンク品のF50-112を縁あって入手しました。27年くらい前に購入した手持ちのF100-112の修理部品として使うつもりで入手したのですが、意外と簡単な故障でしたのでオーバーホールすることしました。

F100-112はカシオペアのギタリストの野呂さんが15インチモデルのF100-115を使っていらっしゃったので購入しました。癖のないアンプで今でも使われているようですが、私の感想としては歪み方に元気がなく、自宅での練習用のアンプとしては100Wは大きすぎでした。

F50-112とF100-112の違い
50Wと100Wの違いですが、パワーアンプとスピーカが違うだけのようです。
1. 電源トランスは比較するとF100-112が大きいですね
2. 電源の平滑用ケミコンとSPのDCブロック用のケミコンが見えますが、F50-112側はこれでいいの・・という感じです。
  パワーアンプはOCLではありません。Hi-FiでもないしDCバランスがくずれてスピーカに直流がかかる心配もなく安全なんでしょうね
3. スピーカはF50-112はJA3066で板金のプレスですが、F100-112はJA3062でダイカストでとても重いです。
  マグネット直径は15cmとでかい!! JA3062はちょっとこもり気味の音です
4. 放熱板はF100-112のほうが少し大きいですね
  比較しますとF100-112は部品は良くなっているのですが、使用感や音的にはF50-112の方が使いやすいような感じです。
  スピーカのせいでしょうか

F50-112

F100-112

修理
回路図をネットで探しましたが、真空管アンプ回路図はザクザク出てきますがYAMAHAのF50-112、F100-112などは全く見つける事ができませでしたので、基板を写真に撮り回路図を書き起こし修理しました。F50-112や F100-112の回路図のことでお困りの方がおられましたらこちらから御連絡下さい。

故 障 状 態

故 障 箇 所

故 障 部 品

修 理 内 容

電源は入るが
音がでない


電源基板


ここで+15V、-15V、+20V、-20Vを作るようになっています。+15Vと-15Vは簡単なzenerダイオードによる安定化でトラッキングレギュレータにはなっていません。基板左下の黒の四角いトランジスタが今回の故障原因


電源基板より+15Vが出ていませんでしたので、チェックしたところ2SD726のコレクタとエミッタの足が細くなったところからポッキリと折れていました、2SC1509は巻き添え??でお亡くなりになったようです。2SD726と2SC1509はダーリントン接続になっています。

輸送中の振動??で細くなったところから折れてしまったみたいです。

2SD726は生きていましたので足を細くしてそのまま半田付けし、2SC1509は手持ちの2SC2655に交換しました。


オーバーオール
ツマミの飾りのアルミキャップがキズだらけでしたのでボール盤(ドリル)のチャックに不要になったボリュームの軸をつけて、そこにツマミをとりつけ800番のやすりで水研ぎしました。うまい具合に円弧状のキズがは入ります。黒の線をラッカーで入れクリアを吹きました。またボリュームのガリ、スイッチの接触不良等ありましたので接点復活材でガリは無くなりました。特にイコライザーのQのボリュームにガリが出るとバカでかい音がします。

その後ケース内の部品を全部外し、大掃除しました。

オーバードライブ回路の改造
歪み具合があまりにもおとなしいので改造してみました。真空管アンプのオーバードライブとは程遠いのですが、
結構ワイルドに歪みようになります。オーバードライブ回路のアンプIC2のゲインはオリジナルでは帰還抵抗が4.7kですので、47kに変更し利得を10倍にしてみました。オリジナルはゲイン低めです。TR101 2SK30のゲートについているダイオード2本がクリッピング用です。品番はわかりませんが、シリコンダイオードと思われます。非対称にクリッピングするためにアース向きについている方に抵抗を入れてみました。取り外してもOKのようでした。TR102はミュート用です。元々クリーンな音は良いアンプなのでだいぶ使い易くなりました。

プリアンプ部の回路
フェンダータイプの回路ですが抵抗値が10分の1で、コンデンサが10倍の値になっています。
このトーンの回路はどなたが考えられたのでしょうね、すばらしい・・・・の一言です。

Reverb 部の回路
Accutronics製の4EB3C1Bが入っています。定番のリバブユニットです。made in USAの刻印があります。

リバブユニットの詳細は下記の通りです。

DIGIT

Spec.
#1 - REVERB TYPE 4 for Type 4
#2 - INPUT IMPEDANCE E = 600 Ohm
#3 - OUTPUT IMPEDANCE B = 2250 Ohm
#4 - DECAY TIME 3 = Long (2.75 to 4.0 sec)
#5 - CONNECTORS C = Input Insulated / Output Grounded
#6 - LOCKING DEVICES 1 = No Lock
#7 - MOUNTING PLANE B = Horizontal Open Side Down

リバブユニットのドライブアンプはTA7220Pです。


Accutronics製の4EB3C1Bが入っています。定番のリバ
ブユニットです。made in USAの刻印があります。
回路図についてはYAMAHAさんにはくれぐれも問い合わせしないで下さい。
もしF50-112, F100-112, F100-115など壊れて困っている方がありましたら
こちらから御連絡下さい。
ただし回路図やパターン図の配布・販売は行っていません

▲トップページへ
Copyright (C) 2024 Radio house All Rights Reserved.
【掲載の記事・写真・イラストなどの無断複写・転載等を禁じます。】